かぼちゃを切って料理をしようとしただけ。
それなのにどうしてこんなにびっくりしなくちゃいけないの~ッ!
そう、それはかぼちゃに包丁を入れて真っ二つに切った時のこと。
完全に真っ二つに切り終えるか、終えないかのうちに、顔の位置付近まで何かが飛んできたじゃないですか!
それも、どわっとたくさんの数のそれが❕
その正体は、カボチャミバエの幼虫だった。
まず、パチパチ、パチパチ音を立てながら、元気に飛び跳ねるこの虫を目の当たりにした私は…だ!
そうあの頃はまだ30代だったけど、こんな虫に遭遇したことがなかったし、今もあの一回のみだ。
いや、いや、そう何回もあっても困るというヤバイやつだったのだ。
まぁ、食べ物から虫が出るという衝撃、プラス飛び跳ねてさらに驚かせてくれたではないか。
実はこのかぼちゃ、市販のものではない。
私が市販のおいしいかぼちゃを買い、その時に取り除いた種を義父が植えたもの。
このカボチャミバエの幼虫たちは、かぼちゃの花が落ち、実が膨らみはじめたまだ表面の皮がやわらかいうちに、カボチャミバエの成虫が産卵したことによるもののようなのだ。
このかぼちゃを栽培した義父は、これを聞いて残念そうに「このかぼちゃは、水を貯めてるいれものに浸かるようにして育ってたからおかしいのかな?」といったことを言っていた。
それを聞いた私は、う~んなるほど。何か寄生虫のようなもんか、ぐらいに思ってその後も過ごしていた。
それでもあまりにインパクトがあり、忘れられないのでその数年後にこういった虫、それもかぼちゃに産卵するハエの一種がいることを何かで調べて知ったのだった。
この時のかぼちゃは気持ち悪くて食べなかった。
もちろん、義父も納得ずみで…。
【一筆抹殺】いっぴつまっさつ … よく考えることなく、事実や存在を全面的に否定すること。「抹殺」はぬり消す意で、物事を否定すること。「殺」は助字。書いた文字を、一筆で一気にぬり消す意から。
漢検四字熟語辞典【第一版】より