最近、お客さんがレジに並ばれても一瞬は常連の方とわかりにくいことが多くなった。
これは、私がボケてきちゃってるとか、そういうことではない。
そう、変装の代表格だといえる顔にはマスクやサングラス、服装は目深にかぶられた帽子やコートなど、ニュースで防犯カメラなどに映った映像が紹介されると、大抵こういった格好を目にする。
それが、今はマスクで顔の半分くらいは隠され、夏だとサングラスやサンバイザー、冬だとニット帽やロングコートなどで特徴がカバーされている。
それにしても、目も合わせにくいとなると、意思疎通もしにくい。
昨日なんかは、お客さんが「見てて気持ちいいねぇ。」…と。
一瞬、はッ⁉っと、なった私の顔を見て、すぐそのお客さんは「素早くてねぇ。」と続けた。
ちょっと…ここでそういう風にきたか…。まあ、まあ、まあ、まあ嬉しいけど…。
よっしゃー!新たなファン獲得か!?…と、恐る恐るお客さんの顔を見た。
そうしたら、その方はたまにやってくるお客さんだった。
いや、残念だったわけではない。
このお客さんは、以前に「所作がきれいだねぇ。」と言ってくださっていた。
それは、男兄弟の中で育ってどうしようもなく荒っぽいのを少しでもカバーするために20歳ごろから生け花やお茶のお稽古をしてきたわけやし、まあそうでもならないとなぁ。
何人かのお客さんはありがたいことに応援をしてくださり、本当に励みになっている。
一層、頑張らなきゃなぁって思う。
【乙夜之覧】いつやのらん … 天子が書物を御覧になること。昔、中国で天子が午後十時ごろ仕事を終え、就寝前に読書したことからいう。「乙夜」は午後十時ごろのこと。一夜を五つに分けた二番目。「覧」は書見のこと。
補説 …「乙夜」は「おつや」とも読む。
漢検四字熟語辞典【第一版】より