青信号で横断歩道を横断中に左折してきた車にはねられたことがある。
よく自転車に乗って通勤や買い物に行っていた20歳の頃のこと…。
その時は、自転車ごと倒れたまましばらく立ち上がることが出来なかった。
私をはねた車は、そのまま進むと完全に私と自転車を轢いていく格好になる。
しばらくして、車の運転手(60~70代くらいの男性)が降りてきて、力任せに私の上体を起こそうとしてきた。
こんな状況だから仕方ないのかも知れないが、私はいきなり抱きかかえるようにそれも雑に起こされて、私にしたらとにかく見知らぬオッサンに無言で触られたことが相当に不快だったので、「大丈夫です~っ!!」と、言って持てる力をふりしぼり、スックと立ち上がってみせた。
運転手は(これは、ラッキー!)と思ったかも知れません。つづいて、多分一応言ったんやろうなと私は思うのだが、ついでかのように「病院は行かなくていいか?」と聞いてきた。
事故の状況としては私の乗る自転車が自動車のバンパーにコツンと当たり、そのまま自転車ごと倒れた形になる。おそらくカーブであり相当なスピードも出ていなかったことで、足を擦りむいたのと、ハンドルだか自転車のどこかに当たった打撲の痛みだけですんだ。
私は22歳で自動車の免許を取ったので、すぐに警察を呼ぶだとか、後遺症のことなど頭をよぎらなかった。
当時の自分は面倒なことになると家族に迷惑をかけてしまうとか、自分が我慢をすることでそれを避けられるのでは…と、はき違えていた。私も十分に注意して渡らなかったという負い目も多少あるから…。
後遺症など残ると、もっと家族に迷惑をかけてしまうというのに。
体力的には問題のなかった20歳頃の話でしたが、“無知”ということが本当に怖いものだと痛感したこの事件でした。
四字熟語のコーナー
【一視同仁】いっしどうじん … 差別することなくすべての人をみて愛すること。人や禽獣(きんじゅう)に区別なく接すること。「仁」は愛情の意。
漢検四字熟語辞典【第一版】より